峰守雑記帳

小説家・峰守ひろかずが、見聞きしたことや思ったことを記録したり、自作を紹介したりするブログです。峰守の仕事については→ https://minemori-h.hatenablog.com/

「科学で楽しむ妖怪展」行ってきました

 東京港区はみなと科学館で今年の9月10日まで開催中の「科学で楽しむ妖怪展」に行ってきました。いやまあ行ってきたのは二十日ほど前なんですが、そう言えばブログに書いてなかったなーと気付いて今書いています。

 

 妖怪とされたものの正体や仕組みを子どもに向けて科学的に解説しよう!という企画展ですが、蜃気楼の仕組みなんかが実際に見られるのはさすが科学館だなーと。

 

 その他、妖怪学の井上円了の紹介やこっくりさんの実物展示などもありますが、力が入っていたのが化石系。古生物学者の荻野慎諧さん(「絶対城先輩の妖怪学講座」のネタ出しなどで散々お世話になっております)がブレーンに入ってるからか、天狗の髑髏(イルカの頭骨)、一つ目妖怪(鼻孔の大きい大型哺乳類の頭骨)、マチカネワニ=竜説などなどが立体模型で展示されておりました。

 

 特に、プロトケラトプスの化石=グリフォン説のコーナーが良くて、グリフォンのポーズをとったプロトケラトプスが見られるのは多分ここだけだと思います。嘴と四肢があってデカい獣の骨が出てきたらそりゃあ鳥と獣の混ざった怪獣を想定しますわな。間違いない。

 

 というわけで無料なのに(無料なんですよ)かなり楽しい展示でした。「あの妖怪の正体は実は(以下略)」という趣向が好きで読んだり書いたりしている身としては、こういう展示はもっと増えてほしいところです。広まれ。

 

 あと、面白かったのが最後の「ふしぎ情報コーナー」。来館者が体験した不思議を書き残していく掲示板的なコーナーなんですが、微笑ましいのもあれば理不尽なのもあり、中には「これはもう妖怪ポストに送った方がいいのでは?」みたいなのもあり、結構なリーダビリティがありました。


 ただ「さっき図書館に行ってみたけど閉まっていました でも音が聞こえました」には、まあ休館日でも職員が出勤してることはありますからね……と思いましたが。

 なお、このコーナーで印象に残ったのはたとえばこういうのです↓

・さいきん家でこわい音や声がきこえるのでこまっています

・だれも起きていないのにまどをあける音がする

・明治時代の写真を見てみたら知り合いと全く同じ顔の女の人が写っていた

・山川ほたかはなぜこのようなことをしたのか

・小学校低学年の頃、父と姉と妹で夜、澤へ行ったら河童注意の看板の後ろにガチの河童がいた

・かいだんがおわらない

 最後のやつ、ひらがななので、終わらないのが「怪談」なのか「会談」なのかよく分からないあたりがいい味を出していると思いました「階段」が終わらないのだとすればそれはきっと四次元怪獣ブルトンの仕業。