新刊「少年泉鏡花の明治奇談録」の発売が近付いてきましたので、カバーに描かれている主要登場人物の紹介などをしてみます。
(P[み]6−7)少年泉鏡花の明治奇談録|ポプラ文庫ピュアフル|小説・文芸|本を探す|ポプラ社
なお、あらすじはこういう感じ↓です(公式サイトより引用)
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【文豪・泉鏡花の少年時代を綴る、明治怪奇ミステリー!】
時は明治21年――。
古都・金沢で働く人力車夫の義信は、英語を学ぶために訪れた私塾で、寄宿生ながら英語を教える風変わりな美少年・泉鏡太郎(のちの泉鏡花)と出会う。
高い受講料に断念しようとする義信に、鏡太郎はあるものを提供することで受講料を免除にすると持ち掛ける。
それは”怪異の噂”を持ってくること。
義信は鏡太郎とともに明治の金沢で起こる不可解な噂の真相を調べに、様々な場所へと出かけることに。
お化けのでる武家屋敷、雨乞い後に必ず死ぬ巫女、金沢城跡に現れる幽霊など……はたして本物の怪異は存在するのか――?
おばけ好きな偏屈美少年と人力車夫の青年による、明治怪奇ミステリー開幕!
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(引用ここまで。以下がキャラクター紹介となります)
・泉鏡太郎(いずみきょうたろう)
主人公。数え年で十六歳の、眼鏡の似合う小柄な少年。
金沢生まれの金沢育ちで、英国数を教える私塾に寄宿している。受験生でありながら
英語が堪能なため、一般向けの英語の講師を担当している。
熱心な読書家であり、塾をこっそり抜け出しては貸本屋に通い詰めているので、塾では目を付けられている。でも通う。好きなジャンルは江戸時代の怪談本。最近(※作中の時代基準)流行りの海外のミステリーや学問書への興味は薄い。
怪異や神秘に目がなく、金欠の受講生である義信に「怪異の噂を教えてくれたら受講料の支払いを待つ」「本当の怪異に巡り合えたらタダでいい」と持ち掛けたことから、義信とともに怪しい噂を求めて奔走することになるのだが、博識で観察眼に優れているため、せっかく怪事件に遭遇しても真っ先に真相に気付いてしまいがち。
普段は沈着冷静だが、母性や姉性を感じさせる年上の女性に極めて弱く、好みのタイプの異性を見ると饒舌になって賞賛する。なお年下に対しては極めて冷淡な態度を取る。
後に幻想文学の大家・泉鏡花となる人物。
・武良越義信(むらこしよしのぶ)
もう一人の主人公。二十代後半のがっしりした青年であり、人力車を引く車夫。
江戸生まれの東京育ちの町人だが、自由民権運動にかかわっていたことから、保安条例制定に伴う運動家追放の影響を受け、最近金沢に流れてきた。
お雇い外国人相手の仕事を受けるために英語を学ぶことを思い立ち、訪れた先の私塾で鏡太郎と出会ったことをきっかけに、受講料を負けてもらうべく、怪しい噂を聞き集めては鏡太郎のもとにそれを届けることになる。
口数は少ないが誠実な人物。怪異や神秘は信じておらず、信仰心も薄い。ガタイはいいが本人曰く荒事は苦手。
・瀧(たき)
金沢の繁華街の一つ、香林坊の貸本屋の看板娘。鏡太郎より少し年下。
明るくはきはきとした性格で、人当たりが良く、よく気が付き、噂話にも詳しく、本にも詳しいという出来の良い少女。常連客である鏡太郎に好意を抱いているが、年上好きの鏡太郎には全く相手にされていない。
・山姫(やまひめ)
とある事件の最中、鏡太郎たちが山中で出会った謎の女性。
本名も素性も行動原理も謎で、怪しい力を持っているかのように振る舞い、本心を見せない。あからさまに怪しいため義信は警戒するが、鏡太郎にとっては(その怪しさも込みで)理想的な異性である。