峰守雑記帳

小説家・峰守ひろかずが、見聞きしたことや思ったことを記録したり、自作を紹介したりするブログです。峰守の仕事については→ https://minemori-h.hatenablog.com/

文学フリマ8京都(2024年1月14日)に出ます(2024/01/04追記)

 タイトル通り、2024年1月14日に開催される同人誌即売イベント「文学フリマ京都8」に出店しますという告知です。

bunfree.net

 京都の文学フリマ、これまで買う側では何度か行ってまして、その度に主に文学じゃない本を買ってきていたのですが、最近自分でもそういうのを作るようになったこともあり、一度出てみようと思った次第です。

 ブースは「く-53」、ジャンルは「ノンフィクション/妖怪・もののけで申し込んでおります。

c.bunfree.net

 というかこのジャンルがあったから申し込んだようなもので、同じジャンルの本を買い漁るのを楽しみにしてたのに、「ノンフィクション/妖怪・もののけ」が僕を入れて2サークルってどういうことですか。話が違うだよ。

 閑話休題

 ブース名は「峰守ひろかず」です。「アマビエに騙されちゃなんねえ堂」とかにしておけば良かったか。並べる同人誌はとりあえず今のところ以下のラインナップを予定しています。

 

①いつも隣にビエがいた アマビエ出現事例集二〇二〇〜二〇二三 ほか二編(新刊)

・A5サイズ、61ページ、400円

 コロナ禍をきっかけに知名度を上げた妖怪アマビエが2020年から2023年にかけてどのように活用されていたか、報道や商品案内などから収集した事例集です。

 なお、本稿は西日本化物・妖怪同好会の同人誌『怪魅型(かみがた)』第参号に、「アマビエに騙されちゃなんねえおじさんas 峰守ひろかず」の筆名で寄稿した『いつも隣にビエがいた アマビエ出現事例集 二〇二〇・〇二~二〇二一・〇三』をベースに大幅に追記したものとなっています。

 あの時は2021年の正月までしかカバーできなくて、まあビエ関連の主な出来事は2020年に収まっているのは確かなんですが、あの時ページ数の都合で削ったネタも多かったし、何より2021年以降もビエは結構元気だったわけです。

 平等院とか、ペスト医師とか、星雲賞とか、琵琶湖夢告げ自転車飛び出し坊やアマビエ煎餅とかについても誰かが記録しておかねばならぬ。不思議の謎を解かねばならぬ。というわけで書きました。

 例によって分析を全力で放棄し、些末な事例を延々並べることで、ビエが一ツイートをきっかけに知名度を爆上げし、公認の疫病妖怪となり、権能を異様に拡大させ、やがて令和の顔になるまでの流れを一望できる記録となっています。

 あと、せっかくビエの個人誌を作るなら……ということで、「文芸ラジオ」8号(東北芸術工科大学芸術学部文芸学科より2022年5月刊)に掲載された短編小説「アマビエを探しに」と、第61回日本SF大会内企画で話した講演録のようなもの「アマビエに騙されちゃなんねえ」(このブログにも掲載済み)を一部修正した上で収録しています。

 いわば個人的なビエまとめ本であり、コロナ禍以降のアマビエがどんなものだったか、峰守がどういうスタンスでビエに臨んでいたかが分かる一冊となっています。そうなる予定です。

 これで決着としよう、アマビエ!(フラグ)

 

②私家版金沢妖怪事典(既刊)

・A5、190ページ、1,500円

・石川県金沢市で伝承・記録された妖怪を五十音順に紹介した事典です。

・全608項目収録、コラム6本掲載、伝承地名別・施設場所別・種類別索引あり

・装画は漫画家の久正人さん

2023年夏に発行したものと同じ内容ですが、誤字や脱字を修正した第2版です。



 

③私家版滋賀県妖怪事典(既刊)

・A5、214ページ、1,600円

滋賀県内で伝承・記録された妖怪を五十音順に紹介した事典です。

・全824項目収録、伝承地域別・種類別索引あり

・装画はこちらも漫画家の久正人さん

2021年11月に発行したものと同じ内容ですが、誤字や脱字を修正した第2版です。

 

 上記の三冊に加えて、共著として参加した「予言獣大図鑑」もちょっと持っていくつもりです。こっちは商業出版なので普通に書店さんで買えますが。

www.hanmoto.com

 

 とりあえずラインナップはこんな感じ↑を予定しています。

 多分ひっそりしたブースになると思うので、まず売り切れることはないでしょうが、念のため取り置きしておいてほしい、という方がいらっしゃったら、お名前(本名じゃなくて大丈夫です!)と欲しい本を、X(旧Twitter)のDMでもメールでもここのコメント欄でもいいので、事前にご連絡くださいませ。

 

 以下、余談です。

 ご存じの方も多いでしょうが、会場となる「みやこめっせ」は地下鉄東山駅から歩いて15分くらいのところ、京都市京セラ美術館と国立近代美術館の間の大鳥居を抜け、府立図書館を左に見ながら左折した先にあります。ここを直進すると平安神宮、右折すると京都市動物園に行けます。よりどりみどりですね。

 で、このみやこめっせ付近、大きなお世話かもですが、お昼を食べれるところが近くにそんなにありません(府立図書館で調べ物をする度に痛感しています)。みやこめっせ内のレストランは多分相当混みますし、ちょっと戻って近代美術館内のカフェという手もありますが、おそらくこっちも混んでます。個人的には、動物園まで歩いてそこから山側にしばらく行ったところにあるラーメン屋が好きなんですが、結構遠いんですよね。近くのコンビニで済ませるのもありですけど、もしかしたら昼食済ませてから来られる方が無難かもです。

 では。

 

***以下、2024年1月4日に追記***

 

 上記のラインナップに加え、上方お化け研究会様発行の合同誌「『お化け研究 上方』大阪お化け特集号」を委託販売することとなりました。


タイトル通りの大阪の妖怪・怪異についての論考集で、内容は以下↓の通りです。

 私も読ませていただきましたが、大阪の妖怪の深みの一端に触れることができる充実した内容でした。上方の怪異に触れたいぜ!という方には強くおすすめいたします。

 価格は一部800円の予定です。なお、峰守(私)は執筆しておりませんので念のため。

 

 また、あわせて、本イベントでの売上の一部は、今年1月1日に能登半島を中心に発生した地震の災害義援金として寄付する予定であることをここに表明しておきます。

 

 以下、蛇足の蛇足です。

 私は寄付というのはそもそもパーソナルな行動であって、「やってるよ!」って堂々と言う必要は無かろうと常々思っています。余裕のある人の寄付の公言は、関心の喚起や周知に繋がる一方で、経済的に余裕がない方に申し訳なさを抱かせることになる気もしますし。

(個人的なことを言うと、原稿料や印税の一部を国境なき医師団に毎月、日本赤十字社等に不定期に寄付してますが、わざわざ言うことではないと思って言っていませんでした)

 ただ、今回のイベントで並べる同人誌の中には被災地である石川県を取り扱ったものがあり、ニュースで報道される地名には編纂・執筆中に何度も見かけたものも多く、被災地を題材にして自著を販売することの申し訳なさ、心苦しさがあることから、ここに表明したものです。なお、被災地に寄付するつもりで買おうと思っておられるなら、その額を直接寄付していただいた方が絶対に懸命だと思います。やれることをやれる範囲でやっていきたいものです。お互いに。

 これ以上被害が広まらないことを強く祈念するとともに、被災された方の一刻も早い復旧・復興、心身にダメージを負われた方のご快癒を深くお祈りいたします。